2014年4月11日金曜日

一人でいるときに何をするか

仕事から家に帰ると、頗る落ち着く。
落ち着くということは嬉しいということであると思う。

でもその喜びをあまり、喜びとして認識していない。

金曜日の夜が一番強烈だから、
平日の夜などさほど感謝されないのかも知れない。



何故、人は仕事から帰ると落ち着くのか。

単にもはや仕事をしなくてよくなるからだけではない。

様々なものから解放される。

人の目から、制服から、制約から解放される。

一人でいる時分には、何でもしたいことができる。

全ての生理現象に素直でいることができる。

会社や電車ではあれほど厭わられる咳もし放題、放屁も、自慰も、
誰にも見せられないような恥ずかしい踊りも自由である。



しかし、この生理現象に自由な状況というのは、非日常ではなかろうか。

これはつまり、家に居るときと休日を意味する。

学生時代であれば、それは他愛のない時間である。

しかし、まさにその理由によってか、その大切さが分からなかった。

今や家にいる時間は大切な非日常である。

勿論、これ自体が価値なのではない。
仕事にでることが陽とすると家で暮らす時間は陰である。

そりゃサラリーマンのゴールがマイホーム購入なのも頷ける。




高校時代、ロックバンドのシュガーカルトのアルバムを借りたことがある。

その中の曲のいくつかに、ある決まったフレーズが共通してあった。

「一人で部屋に居る時に何をするかが肝心だ。」

確かにそうだと思った。

人は一人でいるときに、もっとも自分を甘やかす。

自分の精神への教訓のようなこの言葉が、深い自省の末、
得られたものであることはよくわかる。



同じような言葉に、
「シャワーを浴びながらおしっこをしないのがジェントルマンだ」
という言葉がある。

誰も見ていないからといって、シャワールームで放尿しない。

自分への制約である。



日常が厳しい環境にある人、あるいはストレス耐性の低い人ほど、
自制心は低い。

しかし、自制をすることで、先ほどの陰と陽の対立を和らげることができる。

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