Joss Stone、Adele、Duffy、Emeli Sande、Jessie Ware、Daleyなど最近のソウルから影響を受けたブリットポップのCDアートワークには、白黒などのモノクロームデザインが多いなと感じる。
このアーティストたちの共通点は今最先端の音楽を追及するというより、昔のリズム&ブルースや90年代のヒップホップの影響を受けたソウルといったグルーブ感やリズム、メロディが豊富だったブラックミュージックを踏襲しているといったところだろうか。
あまりにもモノクロデザインが多いので、もはやグレースケールのアルバムジャケットを見ると、「大体こんな音だろうか」と想像ができるくらいである。
ジャケットはアーティストのイメージのほか、アルバムのコンセプト、イメージも伝えるので、とても大事だ。
アーティスト写真なんかよりも、ファンや視聴者にとっては断然アルバムジャケットの方が眺める時間が長い。
試みに上記のアーテイストを担当したアートディレクターを調べてみたが、全員違う。ということはやはり白黒の二色使いはある種のお決まりとなっている可能性がある。特にJessie Wareのデビューアルバム「Devotion」を担当したKate Morossoは、普段はビビッドなポップアート的アプローチを採るアートディレクターである。そんな人がJessieのアルバムにあえて白黒を採用したのだから、間違いない。
Adeleの「19」、「21」のデザインを担当したPhil Leeは「最近挑戦したことは何か」と訊かれて、
“In recent times, it was convincing Adele to go with my suggested shade of green for numerals on the 21 album cover.”
と答えていた。
確かにAdeleの「21」には白黒の他に、数字に暗めの黄緑色が差し色として使われている。
Adeleはこんな1色にもこだわっているのだなと感心した。
「19」のアートワークの色使いはロイヤルミルクティーの色と白黒だった。彼女のブロンド、肌、数字、そしてCDの色がすべて近似色だった。
Mark Ronson系のごりごりのback to basicsでもなく、ちょっとだけ古いくらいのGood Musicを採用するアーティストのジャケットは今後も白黒の二色使いが増えそう。
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